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個展作品より「ニヴフ族のくま神話」

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崖の下に巣穴をみつけた漁師は 仲間にたのんでおろしてもらうと、
そこにはりっぱな熊が暮らしていた。漁師は熊と一冬過ごすことになる....
サハリンのニヴフ族の熊神話は、アマゾン川流域では
構造のみ生かしべつの神話として成立しています。

参考文献:「熊から王へ」 カイエ・ソバージュ(2)
(講談社選書メチエ) 中沢新一




このお話をざっとご紹介します。

ある村で一人の男が狩りに出かけて、熊の足跡を見つけた。
人を集めてその後を追うと、熊はどうやら、
海に面した断崖絶壁の崖に巣を作っているようだ。
男は腰に革ひもを結わえ、上から皆で巣穴のある崖の下へ下ろしてもらった。
ところが皆は、革ひもを手放し、男を置き去りにして村へ帰ってしまった。
男は食べる物もなく、飢え、革ひもを食べてしのいだ。

いつのまにか眠っていた男は、熊が
「さあ、私のところへ来なさい」と言っている夢を見て
目が覚めると巣穴へ入って行き、冬眠している熊のそばに横たわった。
眠ると夢の中でまた、熊が
「もしお腹がすいたら、私の小指を吸いなさい。
水が飲みたくなったら、もう一方の小指を吸いなさい」と言った。
起きた男は、お腹がすいたので眠っている熊の片足を持って吸い始め、
もう一方の片足で乾きをいやした。

春が来て、熊は男に夢の中でこう言った。
「私は明日、起きる。私が外に出たら、お前は私によじ上って
背中に乗りなさい。そして自分の村に帰ったら
三匹の犬を縛って、私のところへよこしなさい」

翌朝、熊は目を覚まし、外へ出た。
男が背中に上ると崖を登り、立ち止まった。
男は背中から下りて、自分の村へ帰り
三匹の犬を縛って、熊に送った。



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ニヴフ族の生活圏の北東アジアでは崖へ下りて行くことで
「熊の巣をあさる」物語が進みますが、
アマゾン川流域では木に登る、垂直に上がって「鳥の巣をあさる」ことで物語が成立します。
出てくる動物や結末も違うのですが、南では熊に変わって
ジャガーが超自然的な存在として登場します。というわけで、次回の絵へつながりまーす。
by natsu_miyazawa | 2014-11-29 17:45 | Comments(0)

個展作品より「くまと結婚した女の話」

個展の作品をちょっとずつご紹介していきますね。
サイトにもアップしました。あわせてお楽しみください〜こちらです。
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カナダのユーコン川近くに住む、アタパスカン族の神話。
ある夏にベリーを摘みに山へ出かけた少女が、顔に赤い入れ墨をした青年に出会います。
彼は熊でした。翌年には男の子の熊、女の子の熊も生まれますが…。
この話は世界中のあちこちに伝わる、最も古い熊神話と推察されます。


参考文献:「熊から王へ」 カイエ・ソバージュ(2)
(講談社選書メチエ) 中沢新一



:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


私は民俗学が好きで、趣味的に楽しみとして読んでいます。
中沢新一さんの講義をまとめたカイエ・ソバージュシリーズは
講義を第三者がまとめたものということで、とても読みやすく、
めくるめく展開し拡大するイメージの洪水が読んでいてとても心地よいです。
その名もずばり「熊から王へ」は、今回の個展のおおきな柱になりました。
とはいえ物語として絵をつけるには消化不良を起こしてしまいそうだったので
イメージを抽出して一枚絵で表現しました。

描く側がつよくひっぱると、鑑賞する方のイメージも(同方向ではないにせよ)
ぐぐっとひっぱられてくださいます。
この絵のシリーズもその点では大成功!と感じることができました。

オリジナルはもっと残酷で、もっともっと、官能的です。
機会ありましたらぜひ!
by natsu_miyazawa | 2014-11-26 18:21 | Comments(0)

窓からの景色

プレス機を持つ前は、よく町田の美術館の工房へ通っていた。

作業場での様々な人との出会いは風通しがよく、
利害関係のない付き合いはとっても自由で楽しかった。
ふと隣り合わせた年配の男性が、緻密なのに
どこかしらおおらかで、不純物を含まない完成度の高い作品をつくっていて
きれいな石や植物みたいなその作品を
心からほしくなり、いただいたことがある。
お礼にインクを数種お送りしたら
安価なものだけ受け取り、残りはわざわざ送り返してこられ

以来ずっとその作品は
うちの壁にさわやかな晴天を映す「窓」のように存在した。


私はやがて、自宅のプレス機で制作するようになり、
工房へは行かなくなった。

ここひと月ばかり、個展の準備で額を外し、壁を養生したりして
めずらしくその版画をしまっていて
そろそろ出そうかなと思っていたところ
きのう、その方の奥様から喪中はがきが届き
おしゃれで控えめなその方が、5月の終わりに亡くなっていたことを知った。



私はしまっていた作品を再び取り出し、額に収めて
また飾る。
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この窓から入ってくる、どこまでも澄んだ空気をぐっと吸い込んだ。
by natsu_miyazawa | 2014-11-19 14:41 | | Comments(0)

秋の庭もきれいです

すばらしい経験をさせていただいた個展期間中も、庭では
山茶花が咲いたり、小菊が咲いたりしていました。
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秋は春に次いで植物がきれいな季節だと実感。
去年は夏の終わりに引っ越してきて、整備に明け暮れ
ちょっと抜きすぎていた感が...一年経ってようやくサイクルが見えてきました。
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きっちり「植えました」「雑草は根こそぎ抜きました」なのは好きじゃないので
今は緑がとぎれないように、間引く感じで手入れをしています。
みんなに日ざしがあたるように。
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うちではあちこちから芽を出す、丸い葉っぱがかわいいナスタチウム
個展のオープニングパーティでは育てているローズマリーやバジルとともに
(パセリ、セロリはキアゲハの幼虫がほぼ食べちゃった)
食材として持って行ったのですが
(ぴりっとした辛味があり。チーズやはちみつにも合います)
エステルが「わあああ、これ!この葉っぱ!私ずっとさがしてたの。
なかなかみつからなかったんだよー」と。
食べられるとは知らなかったそう。ケンやバネッサにも味見してもらいました。
スペインには自生していないんだって。
ちょうど一緒に来てた沖縄のメガネくんたちが
「沖縄ではこれ、食べられる雑草ですよう」と話していた。
こういうの、いがいとあって
北海道には柿の木はないんですよ、皆さん。知ってた?
私も寒くて標高の高いところで育ったので、高山植物が庭にしげってます。

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庭に出るだけで気持ちがいいし、土に触れるとうっとりします。
いきものがたくさんいて、彼らを見ているのも楽しい。

時期が来ると、まってました!とばかりにぐいぐい成長して、
その植物を食べる虫、さらにその虫を食べるは虫類、鳥がやってくる。
やがていつのまにか両者共にどこかへ姿を消してしまうんですよね....
どのいきものもそう。自然はほんとうによく出来ています。
むしろ人間は番外編いきものなんだなあ。
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まだしばらくこのままをキープして、年末に枝物の剪定をしよう。
それまでにたっぷりと日の光を浴びて、栄養をたくわえてね〜!

きみたちのお世話ができる私は、しあわせもの。056.gif
by natsu_miyazawa | 2014-11-07 14:10 | | Comments(0)

個展終了!多謝です!!!

5日間の個展、ぶじ終了しましたー!どうもありがとうございました016.gif
作品は追ってご紹介いたしますが、ここでは記念写真的なのを....


スパニッシュ美女の彼女たち。実は某有名キー局のアナウンサー&レポーター。
しかし何といっても彼女らのマンガが超うまい!!
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カメハメ波!な両脇のサックスプレーヤーはバンド仲間ですが 本当は?
イラストレーターの大先輩!
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えーとバンドだったりイラストレーターだったり、ソフトボールだったりと
もう、つながりが混線し複数あり過ぎでよくわからなくなっている友達たち〜!!
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一部おもしろ写真含みますが(笑)来てくれた皆さんが撮影してくださいました。
マンガや、バンドや、既に複数ありすぎてつながりがわからなくなった友達のみなさま053.gif
本当にたのしかったなあ〜。ありがとうございます!

5年ぶりの個展は個人的にはクマの陰に、いろんな仕掛けを用意していたのですが
皆さんの何気ない(けれど鋭い真実を)感想をいただき、大いに参考になりました。
ひとりでじっと作業しているとわからなくなってしまうことも
お披露目することで皆さんからのフィールドバックに重要性を感じました。
新旧入り交じるご縁のある皆さん、この展示でご縁が出来た皆さんに
たくさんお会い出来て、嬉しかったですー!
お花、お菓子、メッセージ、会場に来れなかった方からも
たくさんいただいております。本当に感謝です!!

そしていかに私が「偶然のつながり」線上で
お仕事をさせていただいているのかを再認識しましたよ。
偶然遊びに行った先で....偶然、友達の友達が....的なこと、
オープニングパーティで私の個別のお知り合い同士、そもそも
私に繋がる人たちがそういうタイプなのがすっごくおもしろかったです。
(例:私の専門学校の恩師が沖縄の美術館で展示をされていて
そのとき、お手伝いしてたのがマンガつながりの友達の友達((が、
夫の学生時代の友人つながりでもある))の奥様の友人で手伝っていて.....
さらに都内には住んでいないのに、たまたま今日来てくれた、みたいな)
いやあ、悪いことはできませんね(笑)。

2年前にHDが壊れてしまって、住所がわからなくなってしまった方が
雑誌、新聞にご掲載された記事を読んでいらしてくださいました。
月刊MOEさま、信濃毎日新聞さま、読売新聞さま
ご掲載いただき、ありがとうございました。
そしてピンポイントギャラリーの皆さま、ありがとうございました!
次も、これからもずっとずっとお世話になるつもり(笑)ですので
どうぞよろしくお願いいたします。

好きが高じて絵が仕事になりましたが
私が描いた絵は、私だけのものではないこともすごく感じました。

これからの仕事は、皆さんから充電したこのエネルギーを
作品に昇華させることだと強く思います。
これでまた続けていける自信がつきました。感謝です!056.gif

今後の予定016.gif
*12月はイタリアの絵本作家さんの展示にちなんだ
親子さん対象の版画のワークショップを都内で予定しております。
*ただいま絶賛作業中!の絵本は、来年6月刊行予定です。
詳細はまたお知らせいたしますね。

by natsu_miyazawa | 2014-11-03 14:26 | イベント | Comments(0)

宮澤ナツ個展「くま、kuma、クマ。」(トップ固定)

035.gif月刊MOE11月号(白泉社)の展覧会情報にご掲載いただきました!
10/20付の信濃毎日新聞くらし面にてご掲載いただきました!
10/25付の読売新聞夕刊でもご紹介いただきました。感謝です!



宮澤ナツ個展
くま、kuma、クマ。」
2014年10月27日(月)~11月1日(土)

11:00~19:00  土曜日は17:00まで 日曜休み 
*オープニング「はちみつ」パーティ/初日10月27日(月)17:00~19:00
ピンポイントギャラリー
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熊(クマ)にまつわる様々なお話ーアラスカの民話や
オリジナルのお話、童謡を題材に絵と版画で表現します。帰る頃にはだれもがクマファンに.....
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住所を伺っている方にはお葉書をお出ししますが、
アドレスのみの皆さんにはメールやSNS、ブログ等でご案内させてくださいね。

今回は久々、5年ぶりの個展となります。
ちょっと緊張しつつも、作品を観ていただく喜びでいっぱい!
一番最初の個展を思い出しつつ、作業をしています。
以前は作るだけで精一杯で、会期中に力つきていました(笑)。
オープニングパーティなんて何年ぶりだろ〜
はちみつにちなんだメニューを考案中です。
音楽...どうしようかなあ...考え中。デリバリーしてくれる方、かんげーい016.gif
いらした方がクマファンになりつつも、楽しい時間を過ごしてくださいますように....
最後の追い込み中です!
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地元狛江市の五十川養蜂園さんからみかん、りんご、アカシヤ、レンゲ、
北海道のたくさんの花からとれた百花の5種類の国産はちみつも準備しましたよ〜
ぜんぜん味が違うの。ぜひお試しを。

在廊につきましてはツイッターにてご確認くださいませ。
by natsu_miyazawa | 2014-11-01 23:59 | イベント | Comments(0)


HPはnatsumiyazawa.com


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035.gif2017.2.16より
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