2012年 01月 25日
連載も残り一回で終了とのこと、たくさんの映画をみて 自分の中で「まとめて、おとしこむ」作業は、漠然と鑑賞するのと違い 自らの作品制作にとっても役立っています。今回も! 動物はすべてだいすきなのですが、私にとって馬は なかなか触れる機会の少ない憧れの動物です。 スピルバーグ監督の「戦火の馬」は、既に小説を舞台化された 鉄板のクオリティのストーリーが元になっていて イギリスの大自然と美しい馬と、純朴な青年、 カリカチュア化された登場人物たちもわかりやすく 心を打つシーンも多く、泣いている方も。 いわゆる「いい映画」でしょう。 しかーし。 さすがスピルバーグ。イギリスにはみえない..... むしろアメリカだ。これ。 後半のある場面から、それまで生き生きと描いていた戦闘シーン (苦手なので目を背けていましたが)を経て、 培ったそれなりのリアリティと 馬たちのせつなさにそこそこグッときていたのですが.... 急に、ぱたっと冷めて、それからずっとそのままでした。 なんだなんだ?...... ああああ!これが!そっかあああ これが「あらすじを追う」ことなんだ!!!わかったぞおお 私は絵本を制作しています。 絵はともかく、お話を考えるのが至難の業ですが よくないとされているのが「あらすじを追う」こと。 話をつくることじたいが、あらすじを考えるのと一緒では?と 思っていて いまいちどういうことなのがわかっていなかったのですが こういうことだったのか。 もともとしっかりしたストーリィがあるこの映画、 その分「まいた種の刈り入れ」作業が後半、 気になって仕方なかったのです。 この場合、刈り入れ作業は別のいい方をすると 「つじつま合わせ」とか「説明」ともいえます.... この場面は作り手側のみが「気になるところ」を説明して 消化している!んだとわかった瞬間、冷めた。のですよね.... 観ている私たちはおいてかれる。 監督らしさが発揮されていると思われる戦闘、戦争の場面から とつぜん「はい、ここから寓話ですよ、 これってほんとうのお話じゃありませんよー」ってなっちゃった。 しかしこれこそ「監督における作品の解釈」と言わざるを得ません.... 私がアメリカ的だと思ったのは、さすがに地方のアメリカ人でも 「これはわかるでしょ」ってくらい、説明し尽くすところと グレーゾーンが排斥されているところ。あああ.... 4月公開のこの映画、残念ながら私にとっては 「いい教訓」と「うつくしい馬」の映画、と言わざるを得ません。 が皆さんにとってはどうなのか、伺ってみたいです。
by natsu_miyazawa
| 2012-01-25 12:01
| 映画
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