Aesop'sFables イソップ寓話集より: 179/ロバと庭師

庭師に使われているロバが、エサは少ないし
辛い目ばかりに合うので
別の主人に引き渡してほしいとゼウスに祈った。
ゼウスはヘルメスを遣わし、
ロバを焼き物師のところへ売るよう命じた。
ところがロバは、はるかに多くの荷物を
運ばなくてはならなくなり
我慢が出来ず、またゼウスに助けを求めた。

最後にゼウスはロバを革なめし屋に売らせることにした。
するとロバは新しい主人の仕事を見て、言った。

「こんなところにいるより、前の主人のところで
荷物を運んだり、腹を空かせている方がましだ。
ここでは死んでも、けっして埋葬してはくれまい」

つらい召使いの立ち場。
新しいところへ行くたびに前の主人が恋しくなる。
ロバの瞳の、なんとふかい暗闇よ....
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「イソップ寓話集」中務哲郎訳 岩波文庫より
by natsu_miyazawa | 2012-06-25 12:15 | イソップ物語 | Comments(0)